「急に肩に激痛が走って腕が上がらなくなってしまった・・・」
「年齢とともに肩の動きが悪くなってきた・・・」
と感じる四十代、五十代の方は少なくありません。
四十代〜五十代の方でなんの前触れもなく腕が上がらなくなる 五十肩 という病気について、原因と五十肩に効く厳選したツボ8つをお教えします。
五十肩とは?
実は明確な定義はありません
五十肩という名前は一般的に広まっていますが、実は明確な定義はありません。医療機関などでは肩関節周囲炎と言ったりします。
この病態をいわゆる五十肩と呼称する場合が多いです。
特徴はいわゆる結髪(髪の毛を頭の後ろで結ぶ)動作、結帯(エプロンなど、帯を腰のあたりで結ぶ)動作ができなくなることが多いです。
男女差は?
男女とも差はなく、四十代〜五十代で起こりやすいので五十肩と呼ばれます。
五十肩の原因は?
残念ながら詳しい原因は解明されていません。
肩関節周囲組織の退行性変化を基盤とする炎症と考えられていますが、不明な点も多いのです。
肩関節を動かしている筋肉の炎症が主な原因で、その炎症が治癒せずに悪化すると関節包や肩峰下滑液包の癒着といった関節の拘縮が起こり、器質的変化により腕が上がらなくなります。
関節の拘縮とは
と定義されています。
五十肩の症状は?
両方の肩が同時に起こることは殆どなく、片方の肩に起こります。しかし片方の肩が治った後に反対の肩に起こる場合もあります。
五十肩の症状はfreezing phaze、frozen phaze、thawing phazeと呼ばれる病期に分類されます。
初期症状 freezing phaze
五十肩の初期症状は疼痛や筋肉の異常な収縮によって可動域が制限されます。
この早い時期に治療を開始することが五十肩を長引かせないためにとても大事です。
中期症状 frozen phaze
中期症状では疼痛や筋肉の異常な収縮に加えて関節拘縮によって制限が強くなります。
この時期になると腕を水平に上げることさえ困難になります。
後期症状 thawing phaze
後期症状では疼痛や拘縮が改善されます。原因が不明なため治るときも自然に良くなっていくのです。
治癒までに数ヶ月〜1年かかることも
ただし五十肩は多くの場合治癒するまでに数ヶ月〜1年程かかるので、つらい時期が長く続き、外に出ることも億劫になり精神的にも辛い時期を過ごされる方もいます。ですので五十肩かな?と思ったらすぐにでも専門の医院に診てもらうことをお薦めします。
五十肩の治療法は?
病院や接骨院では
病院や接骨院で診てもらう場合、主に保存療法と呼ばれる治療法が行われます。保存療法とは積極的な投薬や手術は行わない治療のことです。
では何を行うかというと、動かなくなった肩関節を動かして、固くなった筋肉を動かせる状態にしていきます。
これは相当な痛みを伴ううえ、治癒までに数ヶ月〜長い方で1年と期間もそれなりにかかります。
当院では
鍼灸はこの痛みを抑える効果に加えて筋肉の異常な収縮を抑えることができるので効果的に症状を軽減することができます。
当院では鍼灸による治療に加えて運動療法も行います。この運動は病院や接骨院などでも行われる腕を動かして肩関節の可動域を広げる運動です。ですので1度の治療で何倍もの効果があります。
治療エピソード
その方は初めは腕を水平に上げることさえ困難でしたが、1週間おき2回の治療で完全に腕を上げて髪の毛を結ぶ動作ができて大変喜んで帰られました。
五十肩に効果のあるツボ8選
五十肩に効くツボは自分で押すのは難しいので、パートナーやご家族の方に押してもらうと良いでしょう。
- 肩井(けんせい):肩の頂点で押すと気持ち良いところ
- 肩髎(けんりょう):肩関節を指でつまむように押すと窪むところの後方の窪み
- 臑兪(じゅゆ):肩髎穴から内側に少しすすんで窪むところ
- 天宗(てんそう):肩甲骨の中心あたりで押すと痛いところ
- 肩貞(けんてい):脇の下から親指一本分上に上がったところ
- 合谷(ごうこく):手の甲側で親指と人差し指の間のこりこりとした押すと痛いところ
- 巨骨(ここつ):鎖骨の外端で指で押すと窪むところ
- 肩髃(けんぐう):肩関節を指でつまむように押すと窪むところの前方の窪み
まとめ
五十肩はいかに早く治療を始めるかが肝心です。最初は軽い症状でも長引くと1年もかかる病気だということを心得ておいてください。
当院は五十肩の治療実績も多いです。五十肩に効くツボはこの記事に上げたツボの他にも多数あり、当院では患者様に合わせた適切な治療を行います。お悩みの方はお早めにご相談ください。
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